ショートショートじゃない短編小説その2 ピーチ姫を助ける古いパソコン
マソソソマソソソです。
今日はショートショートじゃない短編小説その2です。
タイトル:ピーチ姫を助ける古いパソコン
マリオはまだ4Kのテレビの中でもがいていた。
8Kのテレビも電気屋に並んでいるにもかかわらず、自身の戦場がまだ4Kのブラウン管で展開する、終わりのないパラレルワールドのマリオブラザーズで、毎度おなじみ宿敵のクッパに立ち向かいにいくもどかしさに自問自答していた。
テレビが鮮明に映し出されてから、もはやカードリッジの頃のマリオは数あるゲームの忘れ去られた産物にすぎなかった。むしろ、8ビットのカクカクした、輪郭なんてあったもんじゃないクラシックなマリオが古き良き思い出となっていた。
だが、むしろマリオは自身が産み出されたオリジナルにこそ価値ある舞台があるのではないか、とすら疑問に思うようになっていた。windows10?いや、もっと昔。windows2000?それもまだ新しい。
思えば、マリオブラザーズが産声を上げたのは1983年。今から37年前。いよいよ経済的にも発展が見えて来る日本社会にマストな商品となっていたパソコンの普及の礎はwindows 1.0だった。
そうか、俺はもう赤いちゃんちゃんこを着るくらいの年齢に達していたのか。ピーチ姫をスパコンが弾き出す桁まで幾度も助けてきて早くも37年の月日が流れていた。2020年の節目、東京オリンピックが開催された後に落ち着く頃、俺はまたリバイバルで8ビットでピーチ姫を助ける、と心に誓い、4-3面をクリアして次のステージへ向かうのであった。
初めましての方へ↓をご覧下さい。
ネットにショートショート
https://short-short.garden/P-lectureが載っていて
面白そうなので、頭の体操がてらに、
徒然なるままに書いて載せようかと思います。
タイトルはランダムで選択して、即席で
ショートショートにならない短編小説を書いていこうかと思います。